本シリーズでは、「心理学の尺度開発」に特化した、GUIベースの統計処理ソフトを作り上げることを目指しています。
本日は、とりあえず開発環境の準備です。
基本的にマシンはWindows
でもMAC
でも問題ありません。私はMAC
派ですので、スクリーンショットはMACになってます。
ベースとなるR
とWeb開発環境であるShiny
インスト-ルについてとりあえず軽く説明します。
Rのインストール
R
自体のインストール方法は検索すればあちこちにあるのでそちら方面を参照ください。
念のため本拠地を以下案内します。
CRANの設定などやっておいた方が良い初期設定もありますので、そのあたりは他のサイトを参考にお願いします。
以下うまくインストールできたとして続けます。
RStudioのインストール
続いてR
上でのWeb開発環境となるR Studioのインストールを行います。
Web開発環境であるShiny
をインストールするには、まずR Studio
のインストールが実質的にマストとなります。これがないと開発効率は極端に落ちるはずですのでインストールをお願いします。
無料から有償バージョンまでいくつか段階がありますが、基本は無料版で何ら開発に支障はありません。R Studio
のライセンスはAGPLですので、もしこのAGPLライセンスで支障がある場合にはコマーシャルライセンスがついてくるバージョンの購入が必要です。年間1000ドル程度しますが・・・・。
一応本家のサイトをご紹介します。
では、以下R Studio
のインストールができたところから続けます。
R Studio
を立ち上げると以下のような画面が出ればOKです。
Shinyのインストール
ここでやっとWebアプリの開発環境となるShiny
のインストールとなります。Shiny
はR
のライブラリーの一つとして提供されているので、
R
のパッケージインストール画面を通してインストールします。
メニューの[Tools] -> [Install Packages…] を選びます。
出てきた画面の[Packages]のBOXにshiny
と入力して出てくるリストからShiny
を選んでinstall
ボタンを押せばOKです。
Shinyの起動
画面の左上のプラスマークのアイコンをクリックすると、[Shiny Web App…]があります。
ここをクリックすることがWebアプリを作る最初の一歩になります。
すると次の画面がたちがりますので、自分のアプリの名前をつけて、ファイルの保存場所を適当に指定してください。
この例では、デスクトップに[Psycho Scale Dev]というホルダーを作って、アプリの名前を[PsychoScaleDev]としました。
なおアプリの前にスペースがあるとエラーが出ます。
ここで[create]ボタンを押せばOKです。
Single FileとMultiple Fileの違い
ところで、上記画面で[Single Fle]と[Multiple File]を選択するラジオボタンがあります。
このどちらを選んだら良いかについてですが、ある程度大きなアプリを作るような場合には[Multiple File]を選択してください。
詳細は今後説明しますが、Shiny
のアプリはui
(主にWeb画面をコントロールする)とserver
(主に計算プログラムを扱う)という二つのプログラムで動いています。この二つのプログラムをまとめて一つのファイルにしてしまうのが[Single File]ですので、小規模プログラムなどでファイルがコンパクトにまとまって良い場合などには重宝しますが、ある程度大きなファイルでは別々のファイルにしておいた方が見やすいので、[Multiple File]がベターです。
最初の画面
では[Multiple File]で新たなアプリ[PsychoScaleDev]を作ると以下の画面が出てきます。
[ui.R]と[server.R]という二つのファイルが作られており、何らかのコードがすでに記載されているのが確認できます。
この画面がR Studio
の画面です。画面は4分割されており左側上部はプログラムコード、左側下部がコンソール、右側上部が変数などの環境一覧、右側下部がファイルフォルダーやパッケージリスト、ヘルプなどの一覧となっています。
[ui.R]プログラムの最初に以下のコメントが記載されています。
なお、R
では#以降がコメント欄になります
# This is the user-interface definition of a Shiny web application. You can
# run the application by clicking ‘Run App’ above.
# Find out more about building applications with Shiny here:
要は、「このファイルではShiny ウエブアプリケーションのユーザーインターフェースを定義します。上部のRun App
をクリックすると
アプリケーションを走らせることができます。詳細はShiny
のページを見てね!」といったところですので、実際にRun App
をクリックしてみましょう。
以下の画面の右上あたりの緑矢印アイコンです。
なんとびっくりですが、プログラムが回って[Old Faithful Geyser Data]と書かれた画面が出てきました。
Old Faithful Geyserとはアメリカの最初の国立公園にある巨大な間欠泉の名称です。今回出てきたデータはこの間欠泉の噴射の時間間隔のヒストグラムになっているようです。
Old Faithful Geyserは60分から90分くらいの間隔で大きな間欠泉が吹き上げます。ライブカメラもあるので見てみてはどうでしょうか
では次回以降、まずはこの[Old Faithful Geyser]のプログラムを見てShiny
のフレームワークを理解することから始めたいと思います。